「この会社は全従業員の物心両面の幸福のためにある」と決める
稲盛塾長も初めから分かっていたわけではなく、従業員とのやりとりの中で、終身雇用制の日本ではこうあるべきなんだと、何とか自分に言い聞かせて、今の京セラの理念が出来上がったのだと思います。
ちょうど別の本で勉強をしていたところ、日本という国では終身雇用制というルールがあり、そのお陰で外国と比べて操業100年を超すようなビジョナリーカンパニーが沢山あると知りました。
日本の場合、終身雇用制の基本ルールのお陰もあり、外国に比べて従業員の離職率が低いそうです。
ということは、まるで複利計算のように経営が安定化していきます。1000人以上の従業員のいる会社では、平均離職率は1.8%と低いことがわかりました。
逆に離職率が高いと仕事を覚えるころに離職してしまうことになり、筋肉質の経営には近づかないということも体感しています。つまり良い経営が出来ていないという状況だと思います。
弊社もそのような立派な経営が出来ると良いのですが、まだまだ不安定です。
しかしながら、京都セラミックの場合、創業してたった1年後という大変不安定な状況においても、塾長はそれに気づき、会社が存在する理由として、一番大切なこととして決めています。しかも、ご両親とご兄弟の面倒をみるということよりも、社員の雇用を守るという決断を、嫌々でもされている。決めている。決めた!
そして、私たち塾生に「これは間違いないから、やってみな!」と教えてくれている。
本当にありがたいことです。
