先日お知らせが届きました。
以前、一緒に仕事をする機会があった設計事務所からでした。その所長であるW氏が亡くなったというお知らせでした。
残念で仕方がありません。
設計やデザインに対して厳しくもあり、一方で優しさもあり、個性的な方でした。
数々の賞を受賞し、大型プロジェクトから個人邸宅まで多くの仕事をされてきました。その1つを施工という立場でご一緒させていただけたことに感謝しています。
小さな収まりを詳細まで煮詰め、見え方など事細かく指示していただきました。
その中でも心に残っているのは、古き良きものは出来るだけ再利用しよう、という考え方でした。
例えば、瓦の葺き替えに関しては
「瓦よりも下地が痛んでいる。瓦自体は痛んでいないものが大部分だから、再利用しよう。」
「瓦でも使えない瓦は細かく砕いて、外壁材の骨材として再利用しよう。」
また古いガラス戸を見て、
「木製建具は基本的にすべて再利用しよう。建具のサイズに合わせてモジュールを考えよう。」
などなど他にも沢山ありました。
その指示に時には戸惑い、焦りながらもどうにか応えることが出来、こうして2年かけて完成したプロジェクトは、素晴らしい建築物になったのはいうまでもありません。
ご自身の尊い理念に強い拘りを持ち、1つ1つ実行されてきたことを学びました。ありがとうございました。
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